サポジラは、熱帯域に分布する常緑高木。
和名をチューンガムノキといいます。
原産は熱帯アメリカやメキシコ周辺ですが、スペインによる植民地化に伴いフィリピンに移入され広まったそうです。
耐風性のある樹皮に、チクルと呼ばれる白く粘り気のあるラテックスが多く含まれ、それがチューインガムの原料になります。
果実は写真にも写っていますが、直径4~8cmほどで、見た目は丸いじゃがいも。
味は非常に甘く、食感は梨のようにシャリシャリ感があります。
ただ、完熟していないと硬く、苦みがあるようですので、表面にしわができるくらい熟させないと甘いとは感じにくいようです。
日本国内では沖縄などの一部で栽培されていて、普通に道端で見かけるようなことはないです。
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宮古島では、サトウキビに続いて葉タバコの葉の栽培が盛んです。
宮古全体の栽培面積は約633ヘクタール、168戸の農家が葉タバコ栽培を手がけているそうで、車を走らせていてもあちらこちらの畑で、よく見かけることができます。
苗がハウスで作られ、2月中旬頃に畑に植えられます。
写真の葉タバコはかなり大きく成長し、時々ピンク色の可愛らしい花が咲いているのを見ることができました。
葉に栄養を充分に行き渡らせるため、花は摘み取ってしまうようですが。
どうやら4月から今の時期は収穫の時期のようです。
分煙・禁煙を掲げる都心部などが最近多くなってきましたが、葉タバコ栽培は宮古島の人々の生活に根付いているようです。
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ゲットウ(月桃)の花が咲き頃です。
熱帯から亜熱帯地域に分布しているゲットウは、沖縄でなじみの深い植物。
ゲットウの葉は、ムーチー(沖縄文化の菓子である餅)を包んだり、饅頭の包装に利用されたり、アイスクリームのフレーバーの一種にもなっています。
5月~6月にかけて赤い縁取りのある白い花を咲かせ、9月~10月には実を結びます。
花よりも葉の方で使途が多いゲットウですが、写真にも見られるように可愛らしい花が咲くと、沖縄ではもうすぐ夏を迎えることになります。
花言葉は「さわやかな愛」。
また、観葉植物としては斑入りの品種キフゲットウ(黄斑月桃)があります。
ラッパに似た形の花を咲かせているのはテッポウユリ。鉄砲百合とも書きます。
丈が50センチ~1mにも伸び、楕円形の葉っぱをつけます。
大きくて白い花が特徴で、茎の頂上から横向きに咲き、長さは10~15センチほど。
日本の南西諸島や九州南部に自生し、沖縄では宮古島の東平安名崎でいっせいに満開する景色が有名です。
開花時期は5月頃からとされていますが、暖かい気候のためか、毎年4月頃から花を咲かせ、観光の名所として一役かっています。
非常に良く似ているタカサゴユリ(高砂百合)は、葉っぱがテッポウユリより細めで花に白い筋があるかないかの違いで見分けることができます。
しかし、最近ではテッポウユリとタカサゴユリとの園芸交雑種が多く、変異も起きやすいとされていて、見分けることが難しいことも多いようです。
GW真っ只中、沖縄は暑い陽射しが続いています。
宮古島では、国内最小のセミ、イワサキクサゼミの鳴き声があちらこちらで聞こえてきます。
毎年、3月~4月頃から鳴き始めるのが、今年は平年よりも暖かく、1月頃から鳴いているそうです。
イワサキクサゼミの体長は約2センチ。全身黒で金色の微毛。腹部はオレンジ色。翅の脈は緑または黄緑。
沖縄本島、宮古島、八重山諸島に分布していて、「クサゼミ」という名の通り、ススキ、サトウキビなどの葉にとまり葉脈から汁を吸います。
サトウキビの害虫として知られているようです。
樹木ではなく、草むらなどで、盛んに高い声で「ジー」と鳴くので、「セミ」だと気づきにくいです。
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クサトベラは、海岸・河川岸などでよく見ることができます。
世界中の熱帯、亜熱帯地域で400種類あまりが自生。オーストラリアやポリネシアに多く、日本では小笠原諸島、沖縄など。
名前に「草」とありますが、常緑低木で、高さ 3 メートルくらいになることもあるようです。
葉はヘラのような形をしていて、わりと大きめ。10センチ~16センチほどにもなります。
クチクラ層(表皮の外側を覆う透明な膜)があり、そのおかげで塩に強く、海岸や河川岸でも自生することができるのです。
3月~10月にかけて、枝先に輪になっている葉の中心に、白い花を咲かせます。
花は葉に比べて小さめ。直径2センチほどが5~6個。
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ビロウは姿形がヤシの木にそっくりです。
それもそのはず、ヤシ科の常緑木。
亜熱帯系の植物で、九州の海岸、四国の西南端、沖縄列島などに分布しています。
沖縄では「クバ」とも呼ばれています。
葉は外側に大きく広がり、葉先が細かく裂けて垂れ下がるのが特徴。
庭木や街路樹でよく見かけることができ、葉は扇や笠に利用します。
3~4月に黄白色の花をつけ、果実は10~12月に長さ1.5cm程で黒色に熟します。
古代天皇制においては松竹梅よりも、何よりも神聖視された植物だったようです。
ビロウにちなむ地名として、枇榔島(宮崎県・鹿児島県)、蒲葵島(高知県)があるようです。
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暦は4月になったばかりですが、沖縄では先月からすでにシロツメクサの花が開花しています。
「クローバー」でおなじみのシロツメクサ。
茎は地上を這い、葉は3つの小葉からなる複葉ですが、時に4つの小葉のものがあり「四つ葉のクローバー」として珍重されることは有名です。
花は葉の柄よりやや長い花茎の先について、色は白。
花輪などでも有名なシロツメクサですが、実は明治時代に飼料用としてヨーロッパから導入されたものが野生化した帰化植物だそうです。
北海道から沖縄まで幅広い地域で分布します。
沖縄にはクロマツやアカマツは分布しておらず、リュウキュウマツが生育しています。
マツ科マツ属の針葉樹。
極端な乾燥地以外では土壌を選ばない強い木です。
街路樹、庭木など各地で見ることができます。
防潮、防風の役割もこなしますが、盆栽や土木材などにも利用されています。
別名「リュウキュウアカマツ」といい、方言では「マーチ」「マチ」。八重山では「マチィ」。
1972年10月、沖縄県の県木に指定されました。
が、松食い虫などの被害にあい、近年は減少中だそうです。
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オオタニワタリは、漢字で書くと「大谷渡り」。
シダ植物の仲間で、細長い葉を持ち、短い茎から外側に向かって広がっているのが特徴です。
シダの仲間ゆえに日陰や半日陰を好み、直射日光の当たるところではあまり見かけません。
沖縄では樹木や岩などに着生しているのをよく見かけます。
葉を広げているのは、落ち葉などを中央に集め、やがて落ち葉は腐葉土になり、それを自分の成長の蓄えにしているからだそうです。
暖かい地域に分布しており、特に南西諸島で多く見られますが、最近では園芸採取目的や様々な環境問題により、絶滅危惧種に指定されています。
沖縄では「シマオオタニワタリ」や「ヤエヤマオオタニワタリ」が多いようですが、見分けがつきにくいほどです。
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